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韓国映画『スリープ』感想:予想以上の怖さ、解釈が分かれる結末が魅力の日常スリラー

『スリープ』スチールカット
出典:영화 잠 포토

ポン・ジュノ監督が「最近10年間に見た映画の中で、最もユニークなホラー」と評価し、昨年急逝したイ・ソンギュンさんの演技も見られる本作品。

ネタバレなしで、『スリープ』を見た感想と韓国での評価をお伝えします。

日本公開日:2024年06月28日

この記事を書いた人

韓国在住12年。ほぼ毎日韓国ドラマ、映画三昧です。特に作品性が高く、メタファーや伏線、隠れネタがあるものが大好物。映画をテーマに卒論執筆、映画・ドラマのエキストラ経験あり。

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パンダ夫人
目次

『スリープ』あらすじと作品情報

『スリープ』poster
出典:영화 잠 포토
公開 / 時間 / 年齢制限2023 / 94分 / G
原題잠(眠り)
監督ユ・ジェソン
出演チョン・ユミ、イ・ソンギュン
あらすじ幸せいっぱいの新婚夫婦ヒョンス(イ・ソンギュン)とスジン(チョン・ユミ)。

ある日、隣で寝ている夫ヒョンスが妙な言葉をつぶやく。「誰か入ってきた」その日から、眠りにつくとまるで別人のようになるヒョンス。

目を覚ますと何も覚えていないヒョンスは、眠りにつくと家族を傷つけることを恐れ、スジンは毎日眠りにつく瞬間から恐怖に襲われ、眠ることができない。治療を受けたり、あらゆる努力を試みるが…。
主な受賞歴
  • 第60回 百想芸術大賞(映画脚本賞)
  • 第44回 青龍映画賞(最優秀女優賞 チョン・ユミ)

『スリープ』感想:ネタバレなし

軽いスリラーぐらいに思っていたら、想像以上に怖かった…

特に前半。深夜に一人で見てはいけないやつです。

何かすごいものを見せられるわけではないのに、息をひそめて見入ってしまう緊張感、精神的な怖さとじわじわくる音楽のせいで、ちょっとした物音にも反応してしまう…

ある意味、ありがちなホラーよりもよっぽど怖い。

そして驚いたのは、ほとんどが家の中で、この主演2人のシーンであること。

『スリープ』スチールカット
出典:영화 잠 포토

ユ・ジェソン監督は本作が長編映画のデビュー作、脚本も書いていますが、限られた場所と登場人物でこれだけの恐怖を作ったのがすごい。

もちろん主演の演技もよくて、特にチョン・ユミの血走った目が忘れられない。

それに、全てを見せない、何かわからないってのも肝。

後半の流れは、賛否両論ありそうですが、個人的には怖さ半減…その代わりにまた別の見ものができたって感じです。

結末ははっきりしないからこそ見た人それぞれに解釈が違うはずで、この話も単純に終わったというより、「あれ、まだ続いてるのかも?」と終わりでさえ不確かなのが魅力

「いやいや、そもそも最初から…?」なんて、いろんな想像を膨らませることができる余白があるので、スッキリしたい人には向きませんが、考察好きな人は好みかも。

そして、今は亡きイ・ソンギュン俳優の声を懐かしく、切なく感じてしまうのでした。

『スリープ』韓国での評価

観客数:147万人

評価(10点満点):観客 7.86点

大ヒットとまではいきませんが、評価はまあまあといったところでしょうか。

おそらく結末の好き嫌いが分かれます。

好評
  • 後半に行くほど精神的に疲弊していくチョン・ユミの演技が最高です。 イ・ソンギュンもとても怖いㅠㅠ 音のせいでもっと怖かった
  • 思ったより怖かったけど、チョン・ユミの演技すごい;;; これは時間経つのも忘れて見た
  • 新人監督らしい覇気が感じられ、俳優たちのベテラン演技が映画を輝かせた
  • おもしろくよく撮れてるなあ
不評
  • これが果たして最善の終わり方なのか?最後はバカバカしくて笑いが出る
  • 序盤は面白かったのに、結末が…イマイチ
  • 出足は良いが、締めは疑問
  • 竜頭蛇尾…面白くしようとして、つまらなく終わってしまった
評価、口コミ出典:영화 잠 관람평

最後に:精神的な怖さが一番怖いよね…

私はホラー苦手なんですが…、『スリープ』はホラーのような怖さを味わいつつ、でもいかにもな残虐シーンはなかったのでビクビクしながらも一安心。

(ただし、怖い想像はありますけど)

『スリープ』を見てふと思い出したのは、ナ・ホンジン監督の『哭声/コクソン』

『哭声/コクソン』の方がもっと血みどろなんですが、実はあまり残虐な行為をしているシーンはないんですよね。(だいたい終わった後)

それでもその場の空気感だったり、精神的な怖さがなにより怖いんです。

まだ、見たことがない方はぜひ!

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