何もやる気がでないよ…
なんだか疲れちゃった…
こんな時もありますよね。
『リトル・フォレスト 春夏秋冬』はそんな時に見てほしい、ほっと息つけるヒーリング映画です。
日本の『日日是好日』や『かもめ食堂』なんかが好きな人にはぴったり!!
日常にちょっと疲れてしまった人、これからどうしたらいいか迷っている人、おいしいものが好きな人、癒されたい人におすすめです。
では、『リトル・フォレスト 春夏秋冬』を見たネタバレなし感想と見どころをお伝えします!
原作:五十嵐大介の漫画「リトル・フォレスト」
橋本愛主演の映画でも実写化
- 『リトル・フォレスト 冬・春(2014)』
- 『リトル・フォレスト 夏・秋(2015)』
日本の映画と比べてみるのもおもしろいよ
『リトル・フォレスト』あらすじと作品情報
公開 / 時間 / 年齢制限 | 2018 / 103分 / G |
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原題 | 리틀 포레스트(リトル フォレスト) |
監督 | イム・スルレ |
出演 | キム・テリ、リュ・ジョンユル、チン・ギジュ、ムン・ソリ |
あらすじ | 試験、恋愛、就職…何一つ上手くいかない日常から離れて、しばらく故郷に帰ってきたヘウォン(キム・テリ)は、幼なじみのジェハ(リュ・ジョンユル)とウンスク(チン・ギジュ)に再会する。 他人とは違う、自分だけの人生を生きるために故郷に帰ってきたジェハ、平凡な日常から抜け出したがっているウンスクといっしょに、自分で育てた農作物で一食一食を作って食べ、冬から春、そして夏、秋を過ごしてまた冬を迎えることになったヘウォン。 そんな特別な四季を過ごしているうちに、故郷に帰ってきた本当の理由に気付いたヘウォンは、新しい春を迎える最初の一歩を踏み出す― |
『リトル・フォレスト』感想:ネタバレなし
雪を踏む音。風が吹き抜ける音。雨が降る音…
汁をそそぐ音。栗をゆでる音。天ぷらを揚げる音…
この映画にはほとんどBGMがなくて(記憶にない…)、ましてやボーカル入りの音楽は映画が終わったエンドロールになってから。
ほとんどが環境音で自然の音や生活の音。
見ているうちにだんだん感覚がとぎすまされていって、いろんな音が心地いい。
それと同時に、普段の生活で忘れていた自然を感じることを体感したり、家にある材料や旬のもので丁寧に料理をするのを見て、とっても豊かな気分になります。
食べることは生きること。
よく、「生きるために食べる」とか、反対に「食べるために生きる」なんてことを聞いたりしますが、いえいえ、食べることが生きることなんだなと実感させられたのもこの映画。
どんなものを食べるのか、誰と食べるのか、どうやって食べるのか、それ自体が生き方なんですね。
この映画を見たら、普段は料理するのが億劫な私でも「久々に時間をかけて何かおいしいものでも作ろうかな」って思っちゃう不思議。
「私は『リトル・フォレスト』が多くの人々にとって休息となれば嬉しい。私たちの映画を見る間だけでも恋愛、就職の心配事は忘れて、ヘウォンと友人たちの特別な四季の流れに従っていけば、いつの間にか、少し休むことができる余裕が生まれると思う」
出典:キム・テリ主演『リトル・フォレスト 春夏秋冬』公式サイト
こう監督が話しているように、この映画を見ているこっちもほっと息ついて、しばし休憩したようなスッキリした気分になれます。
何かうまくいかないことがあっても、まずはおいしいものでも食べよう。
ちょっとぐらい休んでも大丈夫。
そう言ってくれているような癒される映画でした。
韓国での評価
観客数:150万人
評価(10点満点):観客9点、ネチズン8.8点、記者・評論家6.4点
評論家は辛口ですが、一般観客の評価は高いですね。
好評 |
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不評 |
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男女、世代関係なく評価は高かったけど、20代女性の観客が特に多かったよ
鑑賞ポイント
『リトル・フォレスト』で楽しめる鑑賞ポイントをお伝えします。ネタバレはありません。
旬の食材で作る料理
なんといっても出てくる料理がとってもおいしそう!
花のパスタ、キャベツのサンドイッチ、栗のグラッセなど、シンプルなのに見た目にもおいしい品々。
韓国らしく、餅ケーキやトッポッキ、コングクスやマッコリまで、見てるだけでよだれがでてしまいそう。
真っ赤に熟れたトマトをかじったり、春キャベツをそのまま食べたり、これだけでもおいしさにあふれてます。
おいしいものを食べることは幸せなことだよね
四季の風景
この映画では季節の情景を撮るために、セットなどは使わずに1年を通してそれぞれの季節に撮影したそうです。
日本と同じ四季ですが、やっぱり韓国の家、韓国の情景であり、どの季節も美しく豊かです。
冬には冬の、夏には夏の楽しみ方があるよね
料理や農業に込められた人生哲学
ヘウォンのお母さんが料理をしながら教えてくれたこと。
地に足つけて農業に専念するジェハがつぶやく言葉。
そこには人生にも通じる哲学があって、とくに声高に話すわけでもなく、優しく気づかせてくれます。
お母さんが愛情をこめて料理してくれるシーンもよかったなあ
最後に:自分だけの『リトル・フォレスト』
ヘウォンはいろいろ上手くいかなくて田舎に戻ってきましたが、きっと都会で何か違うと感じていたことがだんだん大きくなって、心が求めているもの、心が安らぐこと、そこへ自然とひかれていったんでしょう。
人によってその心安らぐ”リトル・フォレスト”はさまざまですが、ちょっと疲れちゃった時は一息ついて休んじゃってもいいですよね。
自分だけの”小さな森”で、自分だけの”小さな幸せ”を見つけられたらいいですね!
布団でぐっすり寝られるのも幸せだね~