まずこの映画をすすめる前に言っておかなければなりません。
すごい刺激的..というか普通のエロティックではなく、型破りな感じです…
『オールド・ボーイ』で世界に衝撃を与えたパク・チャヌク監督の作品だといったら伝わるでしょうか。

出典:NAVER영화
それでは、『お嬢さん』の感想をネタバレなしでお伝えします!
『お嬢さん』のあらすじと作品情報

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公開 / 時間 / 年齢制限 | 2016 / 144分 / R18+ |
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監督 | パク・チャヌク |
原作 | サラ・ウォーターズ『荊の城』 |
原題 | 아가씨(お嬢さん) |
出演 | キム・ミニ、キム・テリ、ハ・ジョンウ |
簡単なあらすじ |
子供の頃、両親を失って莫大な財産を持っている秀子お嬢様(キム・ミニ)。彼女のところへ新しいメイドがやってくるが、メイドの正体は、有名な女泥棒の娘でスリの少女スッキ(キム・テリ)。 莫大な財産を手に入れるため、秀子を誘惑してお金を奪おうとする詐欺師である伯爵(ハ・ジョンウ)の策略だった。 伯爵とスッキは独自の方法で秀子の心を揺さぶろうとするが… お金と心を奪うために互いにだまされて欺き合うその結末は― |
『お嬢さん』感想:ネタバレなし
この映画はただのエロティックな映画ではありません。
二転三転するストーリー展開が本当におもしろい!
『このミステリーがすごい!2005年版』の海外部門で第1位になったサラ・ウォーターズの『荊の城』が原作なので、そのおもしろさは保証付き。
しかも、舞台を19世紀のイギリスから日本統治時代の朝鮮へ置き換え、パク・チャヌク監督の世界観が炸裂しています。

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特筆すべきは舞台美術。
和洋とりまぜた美術が豪華絢爛ですばらしく、日本的な様式美も斬新だし、日本独特なエロスもあって、監督の造詣の深さに感心してしまうほど。
また、エロティックな場面でも構図的によく考えられているので、汚らしくならず、芸術として昇華してしまっています。
当初サラ・ウォーターズは原作の表記を断っていたようですが、映画を見て気が変わり、5回も見るほど気に入ったそうです。
秀子お嬢様を演じたキム・ミニは第37回青龍映画賞で主演女優賞をとるなど、この年多くの賞を受賞。
今や『ミスター・サンシャイン』で著名なキム・テリはこの作品が長編映画のデビュー作というから驚きです。(彼女も受賞多数)
ハ・ジョンウはもう言うまでもなく、実力も人気もあるモテモテ俳優。
正直、ちょっと目をそらしてしまう場面もありますが、そんな状況でも笑わせてくれるのがハ・ジョンウの魅力でもあります。
おもしろさ | 二転、三転するストーリー展開、その見せ方に感服 |
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露出度 | +++ いろんな種類のエロやシーンが多いです |
見どころ | ・二転、三転するストーリー展開 ・豪華絢爛で和洋折衷な舞台美術、日本的様式美、日本的エロス ・女優、俳優の演技力、体当たりの演技 |
※あくまで私の評価です。(普通が星3つ基準)
おもしろくて刺激的、しかもかなりエロスな映画を見たい時
映画だけじゃなく小説で2倍楽しめる!
原作と映画は舞台も結末も違うので、読んで比べてみると2倍おもしろいです!
原作は19世紀のヴィクトリア朝のロンドンが舞台。舞台設定が違うのでまた別の話として楽しめます。
『このミス 2005』海外部門第1位。
最後に:これから『お嬢さん』を見る方へ
この映画はかなり露出が多く、エロティックな内容で話題になったのですが、例えそれが映画を見るきっかけになったとしても、それ以上におもしろいストーリー展開できっと満足できるはずです!