このドラマの存在を知った時から、これは絶対見ないと!と待ちに待っていた作品。
少し耳にした感想も「号泣」「泣けた」という人も多いです。
では、期待の『ムーブ・トゥ・ヘブン』を見た感想、トリビアをネタバレなしでお伝えします!
全10話だからサクッと見られるよ!
『ムーブ・トゥ・ヘブン』あらすじと作品情報
放送局 / 放送日 | Netflixオリジナル / 2021.05.14~ |
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話数 / 年齢制限 | 10話 / 16+ |
原題 | 무브 투 헤븐 : 나는 유품정리사입니다(ムーブ・トゥ・ヘブン: 私は遺品整理士です) |
脚本 | ユン・ジリョン |
監督 | キム・ソンホ |
キャスト | イ・ジェフン、タン・ジュンサン、チ・ジニ、ホン・スンヒ |
簡単なあらすじ | アスペルガー症候群のハン・グル(タン・ジュンサン)は一度見たこと、聞いたことは忘れない、驚異的な記憶力を持つ20歳。 父親(チ・ジニ)が経営している遺品整理社「ムーブ・トゥ・ヘブン」を手伝っていたが、父が病で他界、刑務所帰りの叔父チョ・サング(イ・ジェフン)が後見人としてやってきた… |
アスペルガー症候群は、自閉症スペクトラムと呼ばれる発達障害のひとつで、典型的な自閉症とは異なり、知的発達と言語発達の遅れがみられないものを指します。
自閉症スペクトラムには2つの特徴があり、1.コミュニケーションや対人関係の困難、2.限定的な興味やこだわりが強い点が挙げられます。
出典:アスペルガー症候群の症状
では、さっそく感想だよ!
『ムーブ・トゥ・ヘブン』感想と見どころ
主人公のグルは『愛の不時着』で最年少の北朝鮮兵士を演じたタン・ジュンサン。
いつの間にこんなに大きくなったのね~なんて親戚のおばちゃん目線になっちゃいますが、 目の動きや口調まで、純粋でアスペルガー症候群である役をすっかりものにしています。
このグルを演じた後、ドラマ『ラケット少年団』では、今時の田舎の少年を演じていて、まるで別人なのにビックリ。
実は子役でデビューした彼は、2003年生まれでありながら芸歴10年以上のベテランなのです!
このグルのキャラクターゆえにストーリーが深まり、故人の死にしっかり向き合えるのかもしれません。
グルが頭の中で考えてることを可視化して表現しているのもおもしろく、遺品整理を始める前、最初に故人に挨拶するところや、オープニングでグルが好きな魚が空を泳いでいくシーンがとても印象的でよかったです。
死体があった場所でもあるので、たまにグロテスクなシーンがあるものの、 全体的にドラマというより映画のような穏やかでゆったりとした広い空間を感じる作品でした。
特に遺品を整理しながら、故人の人となりやどんなことを大切にしていたか、故人の人生が見えてくるのが涙腺崩壊するポイントで、もっともっとここを見たかったです!
何人もの死に向き合いながらも、後半は叔父にあたるサングに焦点が移っていくんですが、そもそもなぜ不法賭博をしていたのか、あの女はなんなんだ~!?とか唐突な展開が少し残念…。
でも『シグナル』の正義感あるイメージが強いイ・ジェフンが汚れ役?をしたのが超新鮮でした。
表面上ではわからない故人の思いが伝わってきたり、サングやグルの生い立ちなど、ホロッとどころか、気づけばけっこう泣けるシーンも多く、ティッシュ必須です。
全体的に心温まる優しいドラマでした。
映画『おくりびと(2008)』をふと思い出したよ
『ムーブ・トゥ・ヘブン』のトリビア
『ヴィンチェンツォ』のロケ地が登場
『ヴィンチェンツォ』を見た人は必ず「あっ」となるはず!
あのクムガプラザが『ムーブ・トゥ・ヘブン』にも登場するんです。(役割は違いますがロケ地で)
それに『ヴィンチェンツォ』を見た人ならきっと記憶しているあの遊園地も!
탑승하면 한 명은 신나고 다른 한 명은 심기가 불편해지는 마법의 놀이기구#무브투헤븐_나는유품정리사입니다 #MovetoHeaven #빈센조 #Vincenzo #이제훈 #탕준상 #송중기 #김성철 #넷플릭스 #Netflix pic.twitter.com/yHFopWLH0k
— Netflix Korea|넷플릭스 코리아 (@NetflixKR) May 17, 2021
おもしろかったから忘れられないよ~
グルとナム
グルと隣に住んでるナムですが、一般的な韓国語で考えると最初から関係のある名前なんです。
ナムは韓国語で「木」の意味。グルは「木」を数える時の「〇本、〇株」の単位として使われます。
ちなみにナム、ハン・グルと続けると「木1本」の意味になります。
どちらにしても、切っても切り離せない名前ですね。
ナム(ホン・スンヒ)は『ナビレラ』にも出演してるよ~
最後に:実話でもある『ムーブ・トゥ・ヘブン』
このドラマは実際に遺品整理をしているキム・セビョル、チョン・エウォンのノンフィクション エッセイ『去った後に残されたものたち(떠난 후에 남겨진 것들)』がもとになっています。
韓国のある番組でこの遺品整理士が出演していました。
心のどこかでドラマだからと無意識的にフィクションのように思っていたら…、いやいやそうでもなく、もっと胸が痛くいろんな事情があるのが現実なんだーとハッとさせられました。
おもしろかったー、泣けたー、そんなことを言っているのがなんだか申し訳なく…
そんな重く悲しい現実も『ムーブ・トゥ・ヘブン』、天国へのお引越しというタイトルで慰労して包んでくれた製作者の優しさに救われた気分です。
それにそもそも一人一人の人生が誰のどんなものであっても、ドラマや映画みたいなんですよね、きっと。
いいタイトルだよね