韓国を代表するゾンビ映画といえば、『新感染 ファイナル・エクスプレス』ですよね。
その4年後を描いた映画『新感染半島 ファイナル・ステージ』は、監督も同じヨン・サンホ監督、しかも主演はカン・ドンウォンとくれば期待するしかありません。
すでに世界中から注目されていて、カンヌ映画祭に公式招待されただけでなく、すでに海外185ヵ国へ先行販売されたそう。
では、この年一番の注目作になった『新感染半島 ファイナル・ステージ』の正直な感想をネタバレなしでお伝えします!
『新感染半島 ファイナル・ステージ』あらすじと作品情報
公開 / 時間 / 年齢制限 | 2020 / 116分 / G |
---|---|
原題 | 반도(半島) |
監督 | ヨン・サンホ |
出演 | カン・ドンウォン、イ・ジョンヒョン、イ・レ、クォン・ヘヒョ |
あらすじ | ゾンビウイルスが韓国国内に広がり、国全体を荒廃させてしまってから4年後、最後の船に乗って脱出した元軍人のジョンシク(カン・ドンウォン)は香港にいた。 ある日、香港の暴力組織のボスから韓国へ戻り、大金のドル札が積まれているトラックを持ってくるように提案を受ける。巨額の報酬に危険な取引に応えるジョンシク。 こうして外の世界から完全に孤立したあのゾンビの”半島”に再び入ることになったのだが… |
『新感染半島 ファイナル・ステージ』感想:ネタバレなし
う~ん…
正直、『新感染 ファイナル・エクスプレス』を期待して見るとがっかりします…。
『新感染』の4年後の話、しかも同じ制作陣ということで、期待しすぎたせいでしょうか…
これはゾンビ映画というよりアクション映画です。
監督も今回は続編というよりも、『新感染』の4年後の世界を描いた”新しい物語”だと話しているので、別物だと思ったほうがいいです。
『新感染』では、ゾンビを相手に戦いましたが、この『新感染半島』では人間同士の戦いがメインで、ゾンビは背景、いや道具と化してしまっています。
設定が現実とかけ離れているせいか、ゾンビに見慣れたせいか、意外とゾンビが怖くないんです。
この『新感染半島』を見ると、前作の設定がどれだけ秀逸で、日常の中に突然ゾンビが現れる恐怖、釜山行きの電車の中という密室という設定がどれだけうまかったか、また見たくなりました。
映画のチラシに書かれた監督の言葉は、
理性が支配する社会に住んでいる現代人に、理性が崩壊し野蛮性が支配する世界で生きること、それに対比されるヒューマニズムについて話をしたかった
この『新感染半島』でもヒューマニティ、”愛”を感じられる場面がいくつかあります。
感動的で涙がでそう…と思ったものの出ませんでした…。
あっさり言ってしまった
私よく泣けるほうなんですが、感動しそうでできない。
何か消化不良な原因は、感動する場面を「さあ、ここで感動して!」って強制されているような演出で、ちょっとひっぱりすぎ。
ここぞとばかりに感動音楽も入って、泣きそうだったのがパタッと涙が止まってしまいました。
映画好きとしては苦労して作った制作陣や俳優の魅力を最大限伝えたいんですが、おもしろい映画やドラマばかり見すぎたせいなんでしょうか…。
こんな感想を書いてると、自分がすれてしまったようで複雑…
いいこと書きたいんだけど
よかったのはカン・ドンウォンがかっこよく、とても美しかったこと!
アクションもさることながら、アンニュイな横顔がまるで彫刻のように美しい!!!
彼のファンにとってはたまらない映画。
- カン・ドンウォンのアクション、表情を見ていたい人
- 荒廃した”終末もの”、アンダーグラウンドな世界観が好きな人
- アクション、カーチェイスが好きな人
韓国での評価
観客数:381万人(コロナ対策で観客席を離している影響あり)
評価(10点満点):観客席 7.2点 記者・評論家 6.17点 ネチズン 5.67点と辛口
好評 |
|
---|---|
不評 |
|
鑑賞ポイント
『新感染半島 ファイナル・ステージ』で楽しめる鑑賞ポイントをお伝えします。
カン・ドンウォンのアンニュイな横顔
誰が見ても見とれてしまう美しさ。
元軍人という役柄からアクションのかっこよさも光りますが、美しいと言わざるを得ないその表情は見る価値あり。
笑顔も見たかったな~
ゾンビと共存する世界
ゾンビの習性を生かして武器のように利用したり、格闘技の娯楽にもなるなんて!
想像もしていなかったゾンビと共存する世界が見られます。
荒廃した終末の世界観
見慣れたソウルの街がすっかり荒廃してしまった様子や、人間性を失ってしまった人たちのアジトなど、アンダーグラウンドな終末感がよく作りこまれています。
最後に:『新感染半島』は『新感染』とは別の物語
私はかなり期待して見に行ったため、辛口な感想になりましたが、
最初から『新感染 ファイナル・エクスプレス』とはまた別の”新しい物語”として見れば、また見方がかわるかもしれません。
映画はやっぱり人それぞれ感じ方も違うので、気になる人はぜひ自分の目で確かめてくださいね。
また前作の『新感染』が見たくなっちゃった~