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韓国映画『TSUNAMI -ツナミ-』感想:今見ても色あせない不朽の人間ドラマ

『TSUNAMI -ツナミ-』スチールカット
出典:영화 해운대

たまたまチャンネルを回していたら少し昔の映画『TSUNAMI -ツナミ-』をやっていました。

少し前にパニック映画『EXIT』をレビューした後だったので、昔のパニック映画はどうだったんだろうと調べてみると、なんと観客数1,100万人超えてるじゃないですか!!

まだスマホもなく、SNSもほぼなかった時代なので、マスコミや口コミで広まったんでしょうか…

一見、昔の映画と軽くなめてたら、とてつもなくいい映画でした

では、さっそく『TSUNAMI -ツナミ-』を見たネタバレなしの感想、見どころをお伝えします!

この記事を書いた人

韓国在住10年。ほぼ毎日韓国ドラマ、映画三昧です。特に作品性が高く、メタファーや伏線、隠れネタがあるものが大好物。映画をテーマに卒論執筆、映画・ドラマのエキストラ経験あり。

プロフィール

パンダ夫人
目次

『TSUNAMI -ツナミ-』あらすじと作品情報

TSUNAMI -ツナミ- poster
出典:영화 해운대
公開 / 時間 / 年齢制限2009 / 120分 / 13+
原題해운대(海雲台/ヘウンデ)
監督ユン・ジェギュン
出演ハ・ジウォン、ソル・ギョング、パク・チュンフン、オム・ジョンファ
あらすじ2004年世界中に大きな衝撃を与えたインドネシアのツナミ。当時、遠洋漁船に乗っていったマンシク(ソル・ギョング)は、予期せぬツナミに巻き込まれ、一瞬のミスで、彼が慕っていたヨニ(ハ・ジウォン)の父親を失ってしまう。

この事故のために、彼はヨニへの気持ちを隠すしかない。そんなある日、マンシクは、長い間、胸の中に入れておいた自分の心を伝えることを決意する。

一方、地質学者キム・フィ博士(パク・チュンフン)は、対馬と海雲台を取り巻く東海の状況が5年前に発生したインドネシアのツナミと似ているという事実を発見するが、彼の警告にもかかわらず、災害防災庁は統計的にツナミが韓半島を襲う確率はないと断言。

そうこうしているうちに海の状況は刻々と変化し、博士の主張どおり、超大型ツナミが発生したー
パンダ夫人

3.11を経験した後だけに、かなりリアル…

『TSUNAMI -ツナミ-』感想:ネタバレなし

原題にもなっている海雲台(ヘウンデ)はプサンで最も有名な観光ビーチ。ここにツナミが襲ってくるパニック映画というのは映画を見る前から明らかで、私もそう思って見ていたんですが、それだけじゃなかったんです。

映画の中盤までは何が起こるわけでもなく、海雲台(ヘウンデ)で生活する人たち、特に中心となる男女3カップルとその家族や友人たちの人間模様を丁寧に描いています

パニック映画を期待している人やそう思っている人にとっては少し拍子抜けするぐらいで、パニック映画であることを忘れてしまうほどでした。

この一見何でもない人間ドラマが後から生きてくるんです。

ツナミが襲ってきた海雲台に住んでいる人々の生活があり、人生がある。その最中に突如発生したツナミが、人を、ビルを、街を飲み込み流し去ると同時に、生死の境目に立った人々は最期に叫びながら本心を確認し、人生のおりをも流し去っていくんです。

パニック映画ではあるけれど、ヒューマンドラマと言った方があっていますね。 ひとしきり泣いてスッキリしました。

おもしろさ
迫力
満足度
※あくまで私の評価です。(普通が星3つ基準)
こんな人におすすめ!
  • ヒューマンドラマを見て泣きたい人
  • 迫力あるパニック映画を見たい人

見どころ解説

『TSUNAMI -ツナミ-』で楽しめる見どころをお伝えします。ネタバレはありません

情の厚い人間ドラマ

舞台がプサンなので基本的にプサンの方言が使われています。この方言も一般的な韓国語と感じ方が違うのでおもしろいです。(韓国語の聞き取りは難しい)

『ツナミ』スチールカット
出典:영화 해운대

例えば日本でいうと東京より大阪の方が人情的なイメージであるように、韓国でもソウルよりプサンの方が人情的です。

ただでさえ人と人との関係が濃密で距離が近い韓国において、プサンはさらにそんな感じなので、家族や友達との付き合い方がかなり濃厚。

しかもちょくちょくコメディ入ってて笑えます。

著名な俳優たちの若かりし頃が新鮮

韓国映画やドラマをときどき見る方は、見覚えのある俳優たちがけっこう出ていて「あっ~」と思うかもしれません。

主役から脇役までけっこう今でもいろんなところで活躍している俳優さんが多いので、その若かりし頃が新鮮でした。

『ツナミ』スチールカット
出典:영화 해운대

特に今はもうすっかり大人になって『雲が描いた月明り』などで大活躍しているキム・ユジョンが子役で出ていますが、すぐ彼女だ!とわかります。そのまんまなんです。しかもうまい!子役ですが、けっこう尺があります。

今でも迫力あるCG

『ツナミ』スチールカット
出典:영화 해운대

一昔の映画ってやっぱりちょっと古い感じがすると思うんですが、このツナミは今見てもそんなに遜色なかったです。

もちろん俳優たちは若いし、その時代の服なので、そういったところは時代を感じますが、CG等、今でも充分に楽しめます。

パンダ夫人

迫力あるよ~!

最後に:予想以上によかった『TSUNAMI -ツナミ-』

パニック映画ではあるけれど、それだけじゃない人間ドラマこそ心にズシンときます。

前半特に「何も起こらないなあ~」と思うかもしれませんが、これはこれで楽しめる内容になっているので、ぜひ見てみてくださいね!

予想以上によかったです。

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