実はタイトルのせいか、なんとなく幼稚?な気がしてこのドラマを敬遠していたんですが…、たまたま1話見たら止まらなくなりました。
思っていたより、ぜんぜんおもしろい~!!!
今となってはずっと避けててごめんなさいって感じです。
それにしても、もっとこのドラマの良さが伝わるタイトルってないのかなあ?(タイトルは内容そのもので合ってるんだけど、あまりそそられず…)
まだこのドラマを見たことない方、私のように食わず嫌いしている方へ、『力の強い女 ト・ボンスン』を見た感想と見どころを、ネタバレなしでお伝えします!
とにかく笑いたい方、可愛いカップルを見たい方へおすすめ
『力の強い女 ト・ボンスン』あらすじと作品情報
放送局 / 放送日 | JTBC / 2017.02.24 ~ 2017.04.15 |
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最高視聴率 | 9.7% |
話数 | 16話 |
原題 | 힘쎈여자 도봉순(力の強い女 ト・ボンスン) |
脚本 | ペク・ミギョン |
監督 | イ・ヒョンミン |
キャスト | パク・ボヨン、パク・ヒョンシク、ジス |
簡単なあらすじ | トボン区トボン洞に住んでいるト・ボンスン(パク・ボヨン)には秘密があった。 それはボンスンの家は代々の女性がものすごい怪力を持つ家系で、ボンスン自身も怪力を持っていること。 ある日、市民に暴力をふるうヤクザを見かけたボンスンは、一人でヤクザをやっつけてしまう。それを見てしまったゲーム会社の代表アン・ミンヒョク(パク・ヒョンシク)は、ボンスンをボディーガードに採用。 また、その事件を取り調べしたのが、ボンスンの幼なじみで片思いしているグクドゥ(ジス)。そして、その頃ドボン洞で女性殺人事件が起きていた… |
では、さっそく感想だよ!
『力の強い女 ト・ボンスン』感想:ネタバレなし
今まで避けてたドラマだけに、期待してなかったせいか、1話見てそのおもしろさに驚き!
マンガみたいなありえない場面を実写で見るのって、ここまで突き抜けてやってくれるとすがすがしく、小柄な女子が悪いヤツらをどんどんやっつけていくのが痛快。
何度も声出して笑っちゃいました~。
やられちゃう側の演技も半端なく、ふたを開けてみたら韓国ドラマの常連である名俳優たちがこんなに熱演してるなんて~!!!
実はなんとなく出演陣が地味な感じがしてたんですが(失礼…)、全然そんなことなく、むしろ脇役なんかは超豪華じゃん!と驚くばかり。
ひょっとして漫画原作なのかな?と思ったらこれも違い、「もし女性が男性より力が強かったら、この世はどうなるだろう?」という想像から始まったドラマだそう。
韓国は日本よりもまだ男尊女卑みたいな儒教的な伝統が生活の中に無意識にあって、ドラマでもそれをちらっと取り上げてハッとさせられる場面もありました。
でも基本的にコミカルなドラマなので、そんな古い観念も、世の中の不条理や悪いヤツも、主人公ボンスンがスコーン!とやっつけてくれるのか気持ちいいんです。
相手のやられっぷりもすごいし笑。
なんだか元気になるよ~
それに主人公ボンスンとゲーム会社代表で財閥の坊ちゃんミンヒョク、そして生真面目で正義感の強い刑事グクドゥのおかしな三角関係もおもしろく、それぞれ気持ちが変わっていく様子もせつなくかわいい…。
この男子2人の性格が正反対なのに加え、愛情表現も全くもって正反対。
考えてみたら、ミンヒョク演じるパク・ヒョンシクは『花郎<ファラン>』、グクドゥ演じるジスは『麗<レイ>〜花萌ゆる8人の皇子たち〜』にでていましたね~。
両方とも韓ドラファン必見のドラマですが、『ト・ボンスン』で2人のよさ、特にパク・ヒョンシクの魅力が大爆発!
このドラマで彼のファンになった人はメチャクチャ多いはず。
しかも、ただのラブコメだと思いきや、けっこう本格的なサスペンスまでからまって、ハラハラさせられるので、早くボンスンが犯人をやっつけてくれないかな~と応援する気持ちで、一気にドラマを見ちゃいました。
見どころ解説
パク・ヒョンシクの魅力 大爆発
元々イケメンで『花郎<ファラン>』でも二枚目役でしたが、こんなにコミカルな演技がうまいなんて!
正直、アラフォー的にはラブコメは遠くから傍観する感覚なので、そんなキュンキュンとかにあまりひかれないんですが…、
ミンヒョク(パク・ヒョンシク)がボンスンにメロメロ、デレデレな様子がおもしろく、すごくかわいいんです!
彼女が好きでたまらない、かわいくてたまらない様子を見るのがたまらない笑
それでいて、シリアルなシーンの演技や孤独や寂しさなどもしっかり演技していて、パク・ヒョンシクの魅力を再発見。
ボンスン演じるパク・ボヨンは顔はもちろん、声もとってもかわいくて、女子もみんな好きなタイプ。(ボンスンの本気のギャン泣きにはこっちまで泣けてきた…)
この2人だからこそ、この甘々ラブラブな関係が誰からも許されちゃうのかもしれません。
見ているこっちまで甘く幸せな気分になれます~。
かわいくて死にそうだ~って
名脇役、カメオが超豪華&濃すぎるキャラに爆笑
タイトルからは想像もしてなかったんですが、実は韓ドラ常連の名俳優たち、しかも豪華カメオも出演しているのにビックリ!
しかもみんな笑える濃いキャラなのです。
ユ・ジェミョン(ボンスンの父)
『梨泰院クラス(2020)』、『ヴィンチェンツォ(2021)』を見た人はすぐわかりますね。
他にも『秘密の森(2017)』や『恋のスケッチ~応答せよ1988~(2015)』など多数出演。
もう本当にこの俳優さんはすごいです。ドラマによってこんなに人が変わるなんて。
ここではボンスンを見守る優しいお父さん。
それでいて、奥さんにやられっぱなしで、すねたりします笑
キム・ウォネ(ボンスンにやられたヤクザ)
なんといっても一番の功労者はこの方。
『シグナル(2016)』、『花郎<ファラン>(2016-2017)』、『キム課長とソ理事 ~Bravo! Your Life~(2017)』、『あなたが眠っている間に(2017)』、『熱血司祭(2019)』、『スタートアップ: 夢の扉(2020)』などなど、
もう書ききれないほど多数出演している名脇役がこの方。
私が今まで見てきたドラマでは、味のある演技で魅せてくれたものが多かったんですが、こんなにコミカルでいっちゃってる演技を見てビックリ(と同時に尊敬…)
ボンスンにコテンパンにやられちゃうヤクザ(チンピラ?)役で、体を張って笑わせてくれます。
しかも、ミンヒョクに片思いする企画チーム長との2役。
ほんと一番笑わせてくれました~。
演じるのもちょっと楽しそう
イム・ウォニとキム・ミンギョ(ヤクザの組長と右腕)
右の組長役イム・ウォニさんも『浪漫ドクター キム・サブ(2016-2017,2020)』、『油っこいロマンス(2018)』、『補佐官(2019)』、『ムーブ・トゥ・ヘブン: 私は遺品整理士です(2021)』など多数出演。
実は私が欠かさず見ているバラエティー番組にも出演しているので、どんな生活してるのか、素を知っているだけに余計に笑える…
普段はかなり人見知りで静かな方なんですが、ここではヤクザの組長だなんて!
そして左の組長の右肩演じるキム・ミンギョさん、顔を見るだけでも笑えてしまうので、ずっとコメディアンだと思ってたんですが、映画でデビューした俳優さんです。
でも、長らくコメディプログラム『SNLコリア』に出演していたので、たぶんほとんどの人がコメディアンだと思っているかも。
他にも、組長が信奉していたインド人の僧侶役、クァン・ヒョクスも『SNLコリア』出身のタレントだったし、
8話に登場したボイス・フィッシングをさせられていた2人組は、お笑い番組でボイス・フィッシングのコントで有名な本物のコメディアン。
正直、このヤクザたちの話はそこまでストーリーに影響はないものの、意外と分量があって、こんなに必要ないんじゃない?とふと思ったり…
でも、”愉快でおかしな仲間たち”みたいな感じで、これはこれでご愛嬌って感じです。
韓国だと知ってる顔だからおもしろいのかも~
チョン・ソクホ(ミンヒョクの秘書)
この方も笑わせてくれますよ~。
最近では『キングダム(2019、2020)』で活躍していますが、ビビりで器が小さい小物っぷりがすごくピッタリ。
ゾンビだらけのちょっと怖いドラマで唯一笑わせて和ませてくれる貴重な人物でした。
今回はミンヒョクの秘書役で、さらに笑わせてくれます。
顔芸なのか、雰囲気なのか…ちょっと情けない役が本当にうまい!
しかも憎めないんですよね~。
アン・チャンファン(バイクを盗まれた人)
カメオ出演なのか、端役なのかはよくわかりませんが、思いがけない登場にビックリ。
写真の真ん中で気絶している人がアン・チャンファンさんなんですが、『ヴィンチェンツォ(2021)』、『熱血司祭(2019)』、『刑務所のルールブック(2017-2018)』を見た方ならわかるはず。
一度見たら忘れられない顔なので、ちょっとした役でも印象に残りますね。
ユン・サンヒョン(組長のブレイン)
突然の大物カメオ出演にびっくり。
なんといってもこの方は『シークレット・ガーデン(2010-2011)』のオスカー役が印象的ですよね。
他にも『君の声が聞こえる(2013)』、『ショッピング王ルイ(2016)』、『18アゲイン(2020)』など主演多数。
いかにもスティーブ・ジョブズばりで、ペク・タク派唯一のMBA出身という組長のブレインで登場しましたが、かなりインチキ臭い~笑
ファンタジーとサスペンスの絶妙なバランス
まるでマンガのようなありえないシーンがある一方、ラブコメにしては本格的すぎるほどのサスペンスも加わり、そのメリハリ感がちょうどいいんです。
甘すぎず、辛すぎず、それぞれうまく両立してるので飽きずに完走できます。
しかも、犯人がけっこうサイコで怖いんですよね…(特にあのマスク)
こうしたファンタジーとサスペンスをうまくストーリーに絡めて、しかも基本はコメディタッチで仕上げるってかなり難しい技だと思うんですが、
それをサラッとまとめちゃってるこのドラマって、案外すごいドラマなんじゃないかと。
きっと、ラブコメが苦手な人でも、いろんな要素があるので最後まで楽しめますよ!
追記:スピンオフ『力の強い女 カン・ナムスン』
なんと!
トボン区トボン洞に住んでいる『力の強い女 ト・ボンスン』のスピンオフ作品が公開されました!
トボン区にト・ボンスンがいるなら、他の地域にも同じ遺伝子の先祖を持つ子孫がいるようで―。(カン・ナムスンなだけにカンナム区)
ト・ボンスンの祖母とカン・ナムスンの祖母が姉妹らしい…笑
カン・ナムスンでは、カン・ナムスンの母、祖母も含め、この3人の母娘が大活躍しますよ~。
ト・ボンスンとミンヒョクもサプライズ登場するのでお楽しみに!
最後に:食わず嫌いはもったいない『力の強い女 ト・ボンスン』
やっぱり、タイトルで損してるんじゃないかと何度も思ったものの、他にいいタイトルが浮かばない…。
コメディなだけに逆にちょっといけてない感じのこのタイトルがいいのかもしれず、でもこれだと昔の私のように食わず嫌いで見ないで終わってしまう人もいるんじゃないか―なんて。
何はともあれ、この記事を読んでくれた方はぜひ一度見てみてくださいね!
たまにはこういうコテコテの笑いもおもしろいね